これを選ぶに至るまでに母は考えた

子育てと趣味と仕事の両立を目指す日々の工夫とか。建築も少々。

明日から産休に入る妊婦が見た、妊娠中の立候補者【32w4d】

ようやく産休です。

1ヶ月前は色々不調がありつつも、6月いっぱいまで全然働けると思っていたのですが、急激に日々の生活が辛くなってきました。
時差通勤や有休など色々制度を使わせてもらっても、ここ最近は仕事を続けていることにより「一人で電車で移動すること」、「一日拘束されること」に不安を感じる日々でした。
それでも今回は2回目なので、引き継ぎや挨拶いろんなことが計画的に進められて、引き際としては及第点かなと考えています。

来週からは、産院だけでなく気になっていた症状に関して病院に行ってみたり、体のあちこちの痛みや尿もれの改善のためにヨガやピラティスをやってみたり、資産運用関係の整理とかその他出産や新生児を迎えるための諸々の準備に入ろうと思います。
決意しておかないと、一日ネットをみながらゴロゴロしてしまいそう。
身体中が痛くて痛くて、ゆっくり過ごすことも大事なんですが。

都議選で騒がしい毎日

我が家は争点と言われている市場移転問題にとても関わりのある地域なのでまぁ今までにない盛り上がりです。(正直都政でそんなことを争点にしててどうする?という思いですが)
そんな中、妊娠中だという女性候補を知りました。現職区議を辞めて、都議選に立候補だとか。気になって少し調べたのですが、これまで何をしてきたか、これから何をするつもりなのか、よくわからないので、単純にそのプライベートな状況について一妊婦が感じたことです。

妊娠中だって諦めない!?

正直同じ妊婦として、このような行動は嫌悪感を抱きました。
妊娠をナメている。自分は特別だと思ってるのでしょうか。どれだけの働く妊婦が苦労していることか。
広く公表できないつわりの時期に苦労して仕事をし、安定期に無理をして7,8ヶ月で切迫早産で不安と苦しみの毎日を送る。
私も第一子のとき切迫早産になりかけ、友人や同僚などほとんどの働いていた人が妊娠中にウテメリン(張り止め)のお世話になってます。
医師から止められないと仕事をセーブできないのが現実です。みんな、これまでお世話になり、今後もお世話になる職場に迷惑をかけたくなくて頑張っている。

それなのに、途中でこれまでの仕事を放り出してまで、「新しい大きな仕事を始めたい。妊娠中でも頑張る!」なんていうのは、お腹の赤ちゃんと区民都民に対して失礼なワガママを言っているように思えます。
現職をどれだけ全うするか、そのために必要なサポートはなんなのか、今その実態を知ろうとしないで子育て政策を語れるの?

母親と妊婦は違う

産褥期を過ぎた母親なら周囲や社会のサポート次第で、できることはたくさんある。でも今妊娠中でそこまでにおそらくまだ半年以上。
この方も本人は頑張れると思っているけど、妊娠中の身体は「一寸先は闇」状態なことわかっておられないのだろう。
頑張りきれれば頑張りきったで「誰でも妊娠中もギリギリまで働ける」というイメージを広げる迷惑。(たまたまラッキーなだけなのに)
途中で何か起こり中途半端な結果に終われば、やっぱり女はアテにならないというネガティブイメージを助長。
母親が活躍できる」ように保育園などフォローする体制を整えることは必要。でも「妊婦が活躍できる」は間違ってる。「妊婦に期待しない」ことがタブーになるのはまずいです。

妊娠中は本人の身体が異常事態なわけなので、できたらトラブルが出る前に、仕事をセーブできるような空気がベストだと思います。
どんなに普段元気で健康な人だって妊娠期間にどうなるかわからないし、頑張る!できる!という本人のやる気の問題じゃない。(切迫になったからって頑張ってないわけでも不摂生してるわけでもないし)

働く女性が安心して子どもを産むには

赤ちゃんと周囲の人々への迷惑考えたら、早めに計画的に仕事を減らしてトラブルを防ぎ、起きても最小限にとどめる対策を立てるほうが合理的なんだけど、実際はなんとかなるならギリギリまで働くべきな空気だし、妊婦本人もなんとかなるじゃないと止められるまで頑張ってしまう。
胎児が健やかに育つように妊婦が良い状態で妊娠期間を過ごせて、母親が復帰したい時期に仕事に戻れる安心がある、そんな社会が、政治家に子育て政策で望むことのひとつです。

働く女性が子どもを産める空気というのは、「妊娠したって活躍できる!諦める必要ない!」と叱咤するのではなくて、「しっかり産んで帰っておいで!待ってるから」と一時的な離脱を認め、居場所があることを感じさせてくれる空気だと思います。(本人もそれまでにそう言ってもらえるだけの信頼を得ておく必要があるし、預けて戻る計画が立つ環境づくりが必要だけど)
「奥さんが専業主婦の団塊以上のおじさん」は働きながら子育ても頑張ろうとする女性の大きな障害ですが、それ以上に厄介なのが、子育てせずに男女平等の名の下にバリバリと働いてきた女性…
この人たちが考える子育て政策は、思いっきりズレてんだろうなー

こうなってしまったら、願わくば、落選してゆっくり健やかに出産していただいた上で、ご自身も今後のキャリアに不安を抱えながら、子育て中のお母さんたちの中に入っていろんな話をしてほしい。そしてご自身の体力の回復と子育ての体制を整えてしっかり政治の世界へ返り咲き、生の苦労や不安が身に染みた経験活かしてほしいなーと思ったりする。
乱文、失礼いたしました。