これを選ぶに至るまでに母は考えた

子育てと趣味と仕事の両立を目指す日々の工夫とか。建築も少々。

出産入院の孤独

個人差はあると思いますが、何も知らずに1人で飛び込むよりはこういうことを事前に頭に入れてあれば辛さが少しマシになるかもしれない。私も始まってみてから「ああ、そうだった、こんなだった」と思い出した。
ちなみに今回利用した産院は、自然分娩の後、個室で完全母子同室です。診察とシャワーを除いては出たくなければずっと個室内で過ごせるという環境です。

出産当日(生後0日)

赤ちゃん

カンガルーケアでちょっと初乳を吸うのに挑戦するもののよく寝る。顔がむくんでる。

母のからだ

血だか悪露だかがすごい量でまさに傷口がある感じ。力を出し過ぎたせいか脚の筋肉が小刻みに震え、ヒザがくがく。お小水を出すのに勇気がいる。でも出さないとカテーテル入れられるからなんとか出したい。大なんてもっての他に思える。寝返りうっていいのやら、自分の身体の動かし方がよくわからない。

母乳と乳首

滲む程度の乳でも助産師さんに「あら、いいじゃない」と褒められたりする。これはあくまで出産当日としては、ということだったが。

母メンタル

達成感でちょっとハイな感じ。身近な家族が喜んでくれるし、幸せいっぱい。

出産翌日〜退院(生後1日から1週間)

赤ちゃん

1日くらい経つと赤ちゃんはなかなか眠らなくなった。ほとんどずっと泣いている。とにかく泣いたらおっぱいと言われる。日に日に赤ちゃんは眠らず「おっぱいちょうだい、おっぱいちょうだい」と泣く声が必死になってくる。授乳の姿勢などを教えてもらうが、口の小さい我が子に対して私の乳首が大きい(授乳してから大きくなった…)ことが吸いにくい原因のよう。おっぱいを出すポイントと言われる乳輪の外側を唇で押すように飲んでもらいたいのだが、口が小さくて全然無理。そのうち大きくなるから…と言われたが、そのうちっていつ?それまでそれまで混合?おっぱい出るようになるのかな?と不安になった。

母のからだ

大量に悪露が出る。私の場合は生理二日目の2倍くらいの量に感じた。後陣痛も生理痛のような感じ。しかし、私は普段生理痛が酷いので、それに比べれば大したことない。
赤ちゃんのおっぱい要求が大きくなるにつれ、日に日に睡眠不足が積み重なってくる。おっぱいをあげたら、おむつ替えは誰かに頼んで寝たいというのが本音だが、完全母子同室で赤ちゃんとタイマン勝負なわけで基本自分でなんとかしないといけない。(ほんとにヤバければ助産師さんに相談すればどうにでもできるのだろうけど)
傷の痛みは急激に薄らいでいく。1日めはこんな傷だらけのところからウンチ出すなんて無理だよお、傷開いちゃうよお、なんて思っていたが、徐々に大が出ていない心配の方がその気持ちを上回ってくる。はじめの大は出口をほんとにほんとに細めながらひねり出すような感じ。うちはそのへんのことも夫に不安をこぼしたりもしましたが(「へえ大変だねえ」となんの救いにもならんけど)そういうの開けっぴろげでない夫婦でもそんな人に言えないようなことで不安がってたりするんだと慮っていただければ何よりです。

母乳と乳首

助産師さんのマッサージや自分で母乳が出るポイントを押さえてみるとしっかり染み出してくる。しかし、今までのんびりと過ごしていた乳首が急に激しく伸ばされたり押しつぶされたりしごかれたりしてヒリヒリ。さらには続々と生産されてきた乳汁が管に押し寄せるものの意外とうまく吸い出されない渋滞状態なのか、中からも熱を持ってとてつもない痛み。腫れぼったくサイズも一回り大きくなったよう。

母メンタル

乳首の痛み、お腹が空いて必死で泣く赤ちゃんに責められるような気持ち、傷の痛み、便が出ることのそして出ないことの恐怖、悪露の不快感、睡眠不足、場合によっては面会者に対するストレスなどで心はボロボロになっています。

その後の産褥期(産後1ヶ月まで)

今回この時期に自分が入院したり赤ちゃんが入院したりで普通にゆっくりすることはできなかったし辛い時期もあったが、普通の出産に関する部分としては退院のころが辛さのピークだったと思う。家に帰れば、一人ではなくて、辛い時に頼める家族もいるし、テレビも本もある。(実際は目もショボつくのでそれを楽しむというより、音を聞いたり、選択肢としてそれもあるという気持ち的余裕)
いつのまにか赤ちゃんの口も大きくなったのか、おっぱいが出るポイントをしっかりくわえ込んでジュルジュルいいながら吸っている。

完全母子同室の入院のメリット・デメリット

なんといってもよいところは、退院後の生活をイメージできるところ。
特に初産の場合、3時間おきの授乳が大変と聞いてはいても実際初めてみないことにはわからない。赤ちゃんと1対1でどんな生活になるのか、助産師さんに見守ってもらいながら入院中に経験して帰れる。
デメリットは、しんどい。お産の後の疲れを癒したいところなのに、出産後3日は乳出すための泣きまくり。乳以外は本当に寝たいけど、そうもいかないのは辛いところ。
退院時にはボロボロになった戦士のような状態。そこからは赤ちゃんとの生活が初めて、もしくはすっかり忘れた家族の中で、頼れるものは自分ひとりと孤軍奮闘&家族への説明や指導までにわかの知識ですることに。(これは母子同室の問題ではないですけど)

このあたりの入院時の経験格差で赤ちゃんの世話は母がするものって図式になっちゃうんだよなぁ…産んでしまえばお世話に父母の差はないはずなんだけど。私の理想を言えば家族入院での母子同室です。実際仕事している父を叩き起こしてやってもらうべしとは思わないけど、気持ちの負担の問題ですね。

ちなみに授乳3時間おきっていうけど、授乳に30分近くかかったりするからそれにおむつ替えとかあると間は1,2時間程度になっちゃうんだよ〜更に2,3ヶ月はそんなにうまく間隔あかないから、前の授乳から30分程度でまた授乳することになってしまったり。ほんとに何も出来ない!