これを選ぶに至るまでに母は考えた

子育てと趣味と仕事の両立を目指す日々の工夫とか。建築も少々。

第二子出産顛末(3)─いよいよ出産─

陣痛開始から1時間40分で早くも陣痛は5分間隔。ギリギリでLDRに滑り込んだ感のある今回のお産。
LDRに入ってから出産まで、です。
ここまでの経過はこちら
potemtin.hatenablog.com
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20:15 ようやくLDRで陣痛に耐え始める

用意された出産用の服(赤ちゃんの長肌着みたいの)とレッグウォーマーを装着し、分娩台(ベット型の状態)に乗りました。
新米な感じの助産師さんが子宮口3,4cmです、というのが聞こえ、「朝から全然変わってないじゃん」と落胆。しかし、前出のベテラン助産師さんが確かめると、6cm。すでに10cmじゃ我ながらギリギリすぎて引くし、6cmからなら頑張れそう…という何やらよくわからない一安心。
バタバタでGBS陽性に対応する抗生物質の点滴が始まった。(刺してから薬のアレルギーないですか?とか聞くな…)
助産師さんがバタバタしているところでパシャッという音がしたので、破水だとわかった。「破水したと思います〜う」

20:25 息で逃がす

助産師さんが痛いけど息を吐いてと言いながら「はあ〜〜」
痛すぎて連続した息にならないけど、「は、あぁぁ〜〜、〜〜」
夫は娘を抱っこしながら私の手を触りながら「はぁ〜〜」
夫の手がカサカサしてんなと思ったことを覚えています。

20:35 いきまずにはいられない

ほとんどずっと痛い。息を吐く合間にも「痛いよぉ…痛いよぉ…」と言いたくなるが、助産師さんから力を抜くよう、息を吐くよう言われる。痛いよぉでは確かに目をぎゅっとつむり、歯を食いしばってしまう。
息を吐く。「は、あぁぁ〜〜、〜ぁ゛あ゛あ゛〜」と息を吐く中で自分の意思とは関係なく力が入る。それを助産師さんから止められないからには子宮口はもう完全に開いているんだろうなと思った。でも初産の時早く出してしまいたくて力を入れすぎて、痛手を負ったように思うので、とにかく息を吐くことに集中しようと考えた。息を吐く中で自然といきんで進んでいけばいい。すごく痛いわりには冷静に考えてた。

「目を開いて、体全体を開いて」という声を聞いて、目をカッと開くと夫が自分の胸と片手で娘の耳をふさぎながら、手を握っていた。
娘は私の声に怯えているようだったが、しっかり目を開いて見ていた。

20:47 誕生

いわゆる「鼻からスイカ」の状態、決して通らないはずの穴から硬いものが出ようとしてる、破れそう…な感覚が結構長く続いたような気がした。(といっても5分くらいだったみたい)
痛くて思わず脚を閉じてしまうのだが、助産師さんから「赤ちゃんの頭が脚で挟まれてでてこないよ」と声をかけられた。
あーもう無理もう痛いのやだ…

そして、いつのまにか赤ちゃんが出てきていた。
初産のときはっきり覚えていた、ズルリと出る感覚とか、夫が発した言葉とか、へその緒を切ってるのとか、出てきてすぐの赤ちゃんの顔はあまり記憶にない。
いつのまにか赤ちゃんは私から離れ、足元のほうのコットで暖められたりしていた。
夫は怖くて私の顔だけをみていたというが、娘はしっかりと赤ちゃんが出てくるところを見ていたらしい。(どの程度隠れていたかわからないけれど)

21:00 胎盤が出る

大して長い時間でもなかったけど、脚は筋肉痛のような感じでガクガク。
横になったまま赤ちゃんの顔を見せてもらっているうちに、「胎盤出ますよ〜気持ちいいから自分で出してみよう」と助産師さんから言われ、少しお腹を押されたかと思うと、ニュルリという感覚とともに胎盤が出てきたようだ。
後陣痛は経産婦のほうが痛いと聞いていたが、全然大したことない。結局その後も後陣痛で苦しむようなことはなくて、普段生理痛の酷い私としては、普段の生理で中身出ちゃいそうなくらい痛むんだけどなぁと思った。

21:30 縫合

会陰の傷の縫合。初産のときはとても時間がかかって辛かった傷の縫合。
今回は裂けたけど、「傷は浅い」とのこと。裂けるべきところが、うまく裂けているとのこと。確かにそこまで傷の痛みは感じなかった。
ここで初めて分娩台が分娩台らしくメタモルフォーゼした。ベッド形状のまま産んでたんや。

22:00 カンガルーケア

赤ちゃんを胸にのせ、乳首に吸い付いてもらう。出産前から分泌液が滲んでいた乳首からはもう何箇所か初乳が出てきていた。
この頃にはLDRには担当助産師さんが時々様子を見に来る以外は家族だけの時間だったので夫と喋りながら時間が経つのを待つ。
娘はいつのまにかぐっすり眠ってしまっていた。

23:30 病室へ

約2時間後に病室へ移動。トイレ(尿)に挑戦。カテーテルなしで成功した。(ほっ)
念入りに膀胱に尿が残ってないかなどを確認された後、眠るよう言われる。
問題なければ翌日午前中には退院して、助産院へ移動することになる。

0:30 家族が自宅へ帰る

総括

分娩時間(陣痛開始から)2時間22分、病院でLDRに入ってから約30分というスピード出産でした。
スムーズで本当によかったけど、病院の素晴らしい設備をほとんど享受せず終わってしまったなー

まさか夜のうちに帰るとはなぁ…と夫は思ったそうな。(私も)
しかし、前回は小さなクリニックで分娩台なしの和室にベッドでフリースタイルで産んだときは、夫に腰を押さえてもらったり、脚を上げててもらったり、かなり参加してたので、今回は娘を抱いて手を握ってただけなので不完全燃焼な様子。
でも、娘は夫がしっかり抱いて、私の耐える声もある程度聞こえにくい状態にしていたからちゃんと見届けてくれたのだろうし、もっと長かったら、娘は耐えられず夫も外に出て1人で頑張らなければならなかっただろう。
よくよく考えるとたまたま短い時間で生まれたことも幸いしたし、上の子がいる状況では、大病院のLDRで産むスタイルがベストだったのだと思う。
娘が「お母さんのおなかから赤ちゃんが生まれてきた」というと「ううん、おまたから生まれてきたでしょ!」と訂正するようになってしまったのは、ちょっと恥ずかしい。