こんばんは。
産休育休で1年以上休業中ですが、私は建築系の仕事をしています。
これまで仕事でぞんざいに扱ってきたけど(ごめんなさい)
母になって初めてその重要性に気づいたベビーチェアについて考察したいと思います。
突っ込んでみると建築学生の卒論くらいにはなりそうなテーマではないでしょうか。
↓↓↓踏んで行ってください〜やる気出ます。
ベビーチェアとは
ここで話題にしているベビーチェアとは、赤ちゃんにごはんをあげたりするためにアカホンとかベビザらスで家庭で買うものではありません。
出先のトイレの壁にくっついているアレ。
こういうのとか
こういうのとか
生後5ヶ月〜2歳半(製品による)くらいの子どもに安全に待っていてもらうためのイスです。
設置義務は
スロープ、車いすが入れるだれでもトイレなどバリアフリーの設備は高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称バリアフリー法)という法律で設置義務などが定められています。子育て関連の設備については、バリアフリー法の中では具体的に決めておらず、各自治体が関連する条例で定めているようです。
仕事で関わったときは正直バリアフリー法ややこしい、めんどくさいと思っていたものですが、ありがたい!オムツ変えとか授乳室とかなかったら外出られる気しない!宿屋なしのドラクエみたいなもんです。
私の母世代と話すと今はオムツを変えられる場所が外にたくさんあって本当に助かるわね、昔は全然…となります。義務がない時代の建物にはない場合もあります。
東京都だと、高齢者、障害者等が利用しやすい建築物の整備に関する条例 (通称建築物バリアフリー条例)という条例があり、一定の規模以上の不特定多数が集まる施設には子育て支援設備の設置が義務付けられています。
ベビーベッド、授乳室)の整備が必要な建築物/東京都都市整備局
(便所) 第7条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設 ける場合には、床の表面を粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げなければならない。
2 前項の便所のうち一以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ一以上)は、 次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるものでなければならない。
一 別表第二の上欄に掲げる特別特定建築物の建築の規模が、それぞれ同表の下欄に掲げ る床面積の合計である場合 ベビーチェアその他の乳幼児を座らせることができる設備 を設けた便房を一以上設け、当該便房及び便所の出入口には、その旨の表示を行うこと。 (以下略)
建築物
バリアフリー条例より
もう少し具体的に
つまり、その条例で義務付けてるのはいろんな人が利用する施設にはママやパパと赤ちゃん…祖父と孫2人っきりでもどんな組み合わせで来ても、気兼ねなく使えるベビーチェア付きの個室トイレを用意するということですよね。
そう、これ大事です。
ベビーチェアないと用を足せない場合がある!
実体験
先日大変な思いをしました。
入り口でベビーカーを置いて入る公共施設なのですが、立派な授乳室があってそこには授乳用のブースとオムツ替えのベッド、調乳用の湯とシンク、そしてベビーチェア。
オムツを替えてから、さあ自分の用を足そうと思ったら、
車いす用トイレは男女別のトイレないに1つずつある、とのこと。抱っこで女子トイレに駆け込み、
車いす用ブースに入るとだだっ広いスペースに便座のみ!ベビーチェアない!
他のブース全て見ても残念ながら、チェアはなく、「イスがない!」と焦る私を見かねた親切な子連れのお母さんに声をかけていただき、娘を抱っこしててもらい事なきを得ました。
たまたま大丈夫そうな方が声をかけてくださいましたが、誰にでも預けるわけにはいかないし、施設の人に頼むわけにもいかないし、結構困ってしまうのです。
ベビーチェアがあるべき場所
やはり予算スペース等最小限でと考えると、
だれでもトイレにワンパッケージとなっているのが一番のように思います。
だれでもトイレに設備が集中すると、
車いすの人も
オストメイトの人もオムツ替えたい人もベビーカーの人もみんな集中するので、観光地の駅など混みやすい施設では、男女別個室に分散されているほうがいいかもしれません。でも、そういう場でなければ、
だれでもトイレに行けば万事なんとかなるというのが赤ちゃん連れの共通認識なのでスムーズに用を済ませることができると思います。
ちなみに授乳室にはベビーチェアの設置義務もないと思うし、実際あんまり必要ないと思うんです。いくらでもつける余裕があるならあったら使う事もあるかもしれないけれども。
ごくたまにですがベビーチェアが女子トイレの個室外にポツンとあることがあります。手洗うときに預けられる場所ならありがたいかもしれないけど、そこに大抵そういうトイレって個室の中にはベビーチェアなかったり…手だけ洗う需要…むむむ。
ベビーチェアはおむつ替えシートと兼用できるか否か。柵のある本物のベビーベッド状ならさておき、折りたたむタイプは絶対に兼用できません。ベルトもついてますが、おむつ替えするにしても全然もう寝返りするし、脱走しようとする中必死でなだめすかして替えるのです。ましてや用をたすために離れるなんて、落っこちます。(そもそも製品に保護者は離れてはいけないとされてたと思います)
さいごに
いろんなところに
だれでもトイレがあって、授乳室があって安心して出かけられることは本当にありがたいことです。
ただ利用者の立場にたって設計されているかは疑問なところもあります。私もそうでしたが、施設をつくる立場の人が実体験がない中で
バリアフリー設備を利用する人たちの使い方、使いやすさを想像するのは簡単ではありません。
子連れの利用者の思いが少しでも建物や施設をつくる人に届いて、なにか役立ったら嬉しいです。
またおむつ替えシートなどについても書きたいと思います。
(この記事はあくまで子連れのの利用者視点で気づいたことをまとめたものです。設置義務などの詳細は最新の条例等で確認してくださいね。)
↓↓↓踏んで行ってください〜やる気出ます。